【 2007 年度 授業概要】
科   目 専攻科実験 ( Laboratory Work in Advanced Course )
担当教員 中辻武,赤対秀明,尾崎純一,藤井冨朗,津吉彰,道平雅一,尾崎進,若林茂,松本久司,小泉拓也,牧野貴至,橋本渉一,山下典彦,上中宏二郎,柿木哲哉
対象学年等 全専攻・2年・後期・必修・1単位 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
C-1(50%) C-2(30%) C-4(20%) (d)2-a,(d)2-b,(d)2-c,(d)2-d,(e),(f),(g),(h)
授業の概要
と方針
幅広い技術の習得と複合的視野を養うことを目的として,他専攻の学生と共同して実験ならびに実習を行う。各専門学科から提供された複数のテーマを,グループ内学生や担当教員と適宜ディスカッションを行いながら実験を行う。また実験内容や得られた結果に関するレポートを提出する。



1 【C-1】  実験趣旨を十分に理解した上で実験を行い,実験原理,方法,技術を習得する。
2 【C-1】  実験で得られた結果を整理し,考察を展開してレポートとしてまとめることができる。
3 【C-2】  他分野の工学に関心を持ち複合的視野を持つ。
4 【C-4】  グループ実験により協調性を養い,共同実験者や指導教員と積極的かつ建設的な議論を行うことができる。
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1 実験テーマに対する下調べや準備状況,実験の進め方を実験中の活動およびレポートで評価する。
2 実験への理解度,結果の適切な処理および考察の内容をレポートにより評価する。必要により面談で理解度を確認する。
3 他分野実験の理解度とその経験を自分の専門分野へ反映させる複合的視野がえられたかをレポートにより評価する。必要により面談で確認する。
4 グループで協調して実験をすすめ,共同実験者と積極的かつ建設的な議論を行ったかどうかを実験中または面談により評価する。
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成績は,レポート50% 実験の遂行状況50% として評価する。各テーマにおいて実験の遂行,理解度,技術の習得,考察力を総合して100点法で担当指導教員が評価し,その平均を総合評価とする。100点満点で60点以上を合格とする。
テキスト 各実験テーマで準備されたプリント,機器のマニュアル。
参考書 各実験テーマに関して指導教員が示す参考書。
関連科目 提供される実験テーマに関する基礎,専門科目
履修上の
注意事項
実験テーマに関係する他分野の工学についてその基礎知識を予習しておくこと。また,出席し実験を行うことを前提として評価を行う。

【授業計画( 専攻科実験 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンス
専攻科実験の趣旨,到達目標,実験計画の説明。班の編成。
2 熱流体における基礎物理量の測定(機械工学系)
熱および流体において無次元数を用いて物理現象を整理する。
3 工業材料の特性と評価(機械工学系)
主要な工業材料(金属,プラスチック)の基本的な機械的性質について調べる。
4 トライポロジー基礎実験(機械工学系)
潤滑油添加剤のトライポロジー特性について調べる。
5 太陽電池の発電特性の評価(電気電子工学系)
小型のモジュールの電流電圧−光強度特性の測定ならびに,分散電源として用いる9kW太陽電池の発電特性と省エネルギー効果の検証を行う。
6 色順応の実験(電気電子工学系)
色順応予測式による理論値を算出したのち視覚実験を行い,実験値と理論値を比較検討する。
7 アルゴリズムの計算量に関する実験(電気電子工学系)
代表的な探索アルゴリズムや整列アルゴリズムについてプログラムを作成し,その計算量を実験的に調べる。
8 放射線位置検出器に関する実験(電気電子工学系)
放射線検出器の原理を理解し,線源の2次元的分布を測定する。
9 ハナワルト法による無機物質混合体の定性分析(応用化学系)
結晶性無機化学物質の混合体を粉末X線回折法により測定し,ハナワルト法により組成の決定を行う。
10 NMRスペクトル分析による有機化合物の構造解析(応用化学系)
有機化合物の1H NMRスペクトルを測定し,得られたデータを解析することにより,その化合物の構造を決定する。
11 気液反応の反応速度解析(応用化学系)
代表的な気液反応である亜硫酸ナトリウム水溶液の空気酸化反応の反応速度を決定する実験。
12 人工衛星画像の処理と活用(都市工学系)
人工衛星画像を用いた画像処理演習を行う。
13 数値地図と地理情報の処理と活用(都市工学系)
各種の数値地図を用いて各種の主題図,数値地図(デジタルマップ,標高データ)の作成を行う。
14 環境流体の数値実験(都市工学系)
潮流の数値シミュレーションにより潮汐に伴う海水の流動の様子を調べる。
15 専攻科実験のまとめ
レポート講評。異分野実験の経験に対する学生の評価。今後への生かし方。など


中間試験および定期試験は実施しない。上にあげたテーマは準備された実験テーマの一部である。実験テーマと実験内容は変更することがある。各実験テーマについて2〜3週を割り当てる。