【 2006 年度 授業概要】
科   目 卒業研究 ( Graduation Thesis )
担当教員 講義科目担当教員
対象学年等 都市工学科・5年・通年・必修・8単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
B1(20%) B2(10%) C2(70%) (d)2-a,(d)2-b,(d)2-c,(e),(f),(g)
授業の概要
と方針
特定のテーマを設定し,授業等で修得した知識と技術を総合して自主的かつ計画的に指導教官のもとで研究を行う。研究を通じて,問題への接近の方法を理解し,文献調査や実験,理論的な考察などの問題解決の手順を修得して,総合力およびデザイン能力を高める。また,研究成果を口頭で発表し論文にまとめることでコミュニケーション能力を身につける。



1 【C2】  研究活動:研究テーマの背景と目標を的確に把握し十分な準備活動を行い,指導教官,共同研究者と連携しながら自主的に研究を遂行できる。
2 【C2】  研究の発展性:得られた研究結果を深く考察し,今後の課題等を示し,研究の発展性を展望することができる。
3 【B1】  発表および報告書:研究の発表方法を工夫し,与えられた時間内に明瞭でわかりやすく発表できる。また。報告書が合理的な構成で研究全体が簡潔・的確にまとめることができる。
4 【B2】  質疑応答:質問の内容を把握し,質問者に的確に回答できる。
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1 研究への取り組み,達成度と卒業研究報告書の内容を評価シートで評価する。
2 研究活動の状況,研究成果と卒業研究報告書の内容を評価シートで評価する。
3 中間および最終発表会,報告書を評価シートで評価する。
4 中間および最終発表会の質疑応答と質問回答書を評価シートで評価する。
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テキスト  
参考書  
関連科目 特記事項なし。
履修上の
注意事項
特記事項なし。

【授業計画( 卒業研究 )】
内容(目標、準備など)
1.ユニバーサルデザインに基づいた神戸の街づくり
神戸の重点整備地区の特定経路(高齢者,身体障害者等の円滑な移動を確保できる経路)について,ユニバーサルデザインに基づいた神戸の街づくりを構築することを目的としている.
2.神戸の都市空間における「絵になる空間」の発見
現代都市空間の中で子供からお年寄りまで誰でも容易に近づくことのできる場所で,日常的に見ることのできる「絵になる景観」の構図を明らかにし,そしてそのような構図の景観を得るための条件を見いだすことを目的とする.
3.CGアニメーションによる橋梁景観設計の可能性
本研究は,コンピュータ上で3次元CGとアニメーションの援助によって橋梁空間の動的景観シミュレーションの可能性を検討するものである.
4.ハンディGPS受信機を用いた骨組み測量の開発
高専内には,実習用に組んである3つのトラバース網がある.昨年度はその内の2つを用いてハンディGPS受信機によるトラバース測量をおこなった.その結果,それぞれ9つの測点の中で,GPSが使用できない測点が見つかり,それらを除いたトラバース網を完成させた.
本年は,残りの1つを用いてGPSトラバース網を完成さすことと,上空に障害物がない新たな場所に新しいいトラバース網をつくることを目的としたい.
5.神戸高専の校内ロケーションに関する総合評価
神戸高専内には,校舎や体育館,運動場や,テニスコートが整然と配置されている.ここでは使用者の立場より,高専内にあるそれら建造物や,運動施設などの使用状態や使用のし易さ等に関するアンケート調査を実施し,総合評価を行うことで問題点を探ってみる.
6.測量実習(水準測量又はセオドライトを用いる測量)の総合評価
水準測量やセオドライトを用いる測量実習の総合評価は過年度に行ったことがある.
今回は,クラスを変えて実施することにより指導教員も変わるので,前回の評価とも比較することができ,より問題点が鮮明になることを期待する.
7.待ち受け擁壁の崩土衝撃力シミュレーション
昨年度に引き続き斜面条件や土砂物性等を変えてシミュレーションにより設計用衝撃力を求める.
8.火薬材料の混練法改良についての数値シミュレーション
火薬材料の混練では,スクリューの回転も模擬して3DーDEMによりシミュレーションを行う.
9.市街地再開発,土地区画整理による街づくりに関する基礎的研究
市街地再開発,土地区画整理事業によって新たに形成された市街地の効果,街づくりの変遷に関する研究を行う.
10.街路構造と景観形成に関する基礎的研究
街路,公共空間および周辺建造物等からなる景観とその評価に関する研究を行う.
11.空中写真による戦後の神戸市市街地の経年変化調査.
1947年から1948年,1969年,1994年,1996年の空中写真から,神戸市の市街地の変化を調査する.
12.衛星画像による円山川流域の地表被覆分類の経年変化調査
1992年,1993年および1998年観測のJERS-1のデータを用いてこの間の円山川流域の地表被覆分類の経年変化を調査する.
13.津波による底質移動に関する実験的研究
14.養浜海岸の地形変動に関する実験的研究
15.透過性構造物の機能低下に関する実験的研究
海岸における波が地形や構造物に及ぼす影響を開水路や造波水路を用いた室内実験や現地調査によって明らかにし,海岸保全に必要な要素を明確にする.
16.交流電極によるコンクリ−ト表層内部水分量の測定
コンクリ−トの表層内部の水分量変化の挙動を,交流電極による電気抵抗の変化から測定し,その実用性や質量変化との相関,測定上の問題点,塩分量や温度変化による影響を検討するものである.
17.ニュ−ラルネットワ−クによる実験デ−タ解析
過去に実験で得られた測定デ−タを解析するにおいて,階層型のニュ−ラルネットワ−クを利用し,計算アルゴリズム上での創意工夫,解析された結果の意義を考察するものである.
18.レイリー波を用いた地盤構造調査に関する研究
レイリー波による弾性波探査は,非破壊で短時間に地盤調査が可能で費用も少なくて済む利点を持っているが,探査精度の向上が必要であることから,波動・振動理論による検証を行い,他の地盤探査結果と比較する.
19.在来軸組構法木造住宅の変形性能に関する研究
わが国の木造建築物は,伝統構法,在来構法の軸組構法を主として木造文化を形成してきたが,構法の複雑さと木材の不均質性,不確定性ゆえに構造力学的に馴染まず定量的な評価が必要であることから,新たな数値解析モデルの開発を行う.
20.二重鋼管・コンクリート合成部材の曲げせん断実験
従来の合成部材と比較して軽量となる二重鋼管・コンクリート合成部材の曲げとそれに付随するせん断力を作用させた場合の特性を把握する.
21.軽量化した鋼・コンクリート合成床版の付着せん断実験
底鋼板にチャンネルを溶接し,チャンネル内部を空洞にした合成床版について,鋼材とコンクリート床版の応力伝達機構の把握を目的とする.
22.砕波帯内の浮遊砂粒度計測
海浜の地形変化を考える際,砕波帯における浮遊砂の挙動を知ることは重要である.そこで,砕波帯内の浮遊砂粒度を画像解析を用いて計測する.
23.沿岸方向流れの卓越する海浜地形変化の現地観測
沿岸方向に流れが卓越する海浜地形の挙動を現地観測により調べる.


中間試験および定期試験は実施しない.中間報告会,卒業研究報告会を実施する。