科 目 | 構造力学II ( Structural Mechanics II ) | |||
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担当教員 | 中西 宏 | |||
対象学年等 | 都市工学科・5年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I ) | |||
学習・教育 目標 |
工学系複合プログラム | JABEE基準1(1) | ||
A4-2(100%) | (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g) | |||
授業の概要 と方針 |
5年次では不静定次数の高い簡単な構造物の解法に用いられる「たわみ角法」及びコンピュータに適した構造解析法「マトリックス骨組構造解析法」について学習する。さらに「有限要素法」の概要およびこれによる「連続体の変形解析」についても学習する。学習方法としては,演習問題を豊富に取り入れて,力学計算の内容を細かく解説する。 | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A4-2】 たわみ角法により,節点移動のない場合のラーメン他種々の構造物を解くことができる。 | 2 | 【A4-2】 たわみ角法により,節点移動のある場合のラーメン他種々の構造物を解くことができる。 | 3 | 【A4-2】 マトリックス骨組構造解析法を用いてトラス,はり,ラーメン等の種々の構造物を解くことできる。 | 4 | 【A4-2】 有限要素法の概念及び連続体の有限要素解析が理解できる。 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | たわみ角法により節点移動のない場合の種々の構造物についての解法が理解できているかは,日頃の演習問題の解法状況と中間試験結果で評価する。 | |
2 | たわみ角法により節点移動のある場合の種々の構造物についての解法が理解できているかは,日頃の演習問題の解法状況と定期試験結果で評価する。 | |||
3 | マトリックス骨組構造解析法を用いて種々の構造物が解法できているかは,日頃の演習問題の解法状況と中間及び定期試験結果で評価する。 | |||
4 | 有限要素法の概念及び連続体の有限要素解析が理解できているか。これについては各人に課題を提出させて,理解度をレポートで評価する。 | |||
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総 合 評 価 |
成績は,試験80% レポート20% として評価する. | |||
テキスト | 「構造力学II」崎元達郎 著(森北出版) |
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参考書 | 「構造力学(2)」:宮原良夫・高端宏直 著(コロナ社) 「土木構造力学の学び方(静定構造編)」:三上市蔵・嵯峨晃 著(オーム社) 「構造力学(上)」:崎元達郎著(森北出版) 「構造力学II」:嵯峨晃・武田八郎・原隆・勇秀憲 著(コロナ社) |
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関連科目 | 応用物理,応用数学,構造力学I | |||
履修上の 注意事項 |
構造力学の教科の関連科目は,一般教養科目の物理学と数学が基礎となっている。特に5学年での「マトリックス骨組構造解析法」などについては,代数学の行列式の性質や計算が出来なければならない。また構造力学の解法の手順は,数学と同じで各種の問題を悪戦苦闘して解法できるところに興味や喜びを感じる教科である。専門基礎科目でもある。 |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | たわみ角法概説 |
変位法についての説明をする。たわみ角法について概説する。たわみ角法の用語(材端モーメント,節点角,部材回転角,接線角等)の説明をする。 | |
2 | たわみ角法の基本式を誘導 |
たわみ角法の基本式の荷重項(中間荷重),剛度,剛比の説明をする。そしてたわみ角法基本式(1),基本式(2)及び基本式(3)を誘導する。 | |
3 | たわみ角法の基本式の用い方 |
たわみ角法の基本式(1),基本式(2)及び基本式(3)の荷重項の意味についての説明及び3つの基本式の用い方について説明をする。 | |
4 | たわみ角法の節点方程式 |
たわみ角法の基本式(1),基本式(2)及び基本式(3)には,未知数が含まれている。未知数の数だけ方程式が必要である。その方程式の一つ節点方程式について説明する。 | |
5 | たわみ角法の解法の手順と例題の解法 |
たわみ角法の解法の手順ついて説明する。たわみ角法の基本的な例題(ラーメン)を解法する。 | |
6 | たわみ角法の演習問題の解法(I) |
たわみ角法の演習問題の解法(I)1層1スパンのラーメン構造物の解法 | |
7 | たわみ角法の演習問題の解法(II) |
たわみ角法の演習問題の解法(II)1層2スパンのラーメン及びはり構造物の解法 | |
8 | 中間試験 |
たわみ角法の基本式の用い方,節点方程式,ラーメン及びはりの解法などを出題する。 | |
9 | たわみ角法の層方程式 |
部材の回転角Rが生じる場合のラーメンの解法について説明する。部材の回転角が生じる場合は,節点方程式のみでは未知数が不足するので層方程式が必要になる。ここでは層方程式について説明する。 | |
10 | たわみ角法の演習問題の解法(III) |
たわみ角法の演習問題の解法(III)部材の回転角が生じる場合の基本的なラーメンの解法について説明する。層方程式の用い方について説明する。 | |
11 | たわみ角法の演習問題の解法(IV) |
たわみ角法の演習問題の解法(IV)柱の長さが違ったラーメン構造例など | |
12 | たわみ角法の演習問題の解法(V) |
たわみ角法の演習問題の解法(V)2層1スパンのラーメン構造例など | |
13 | たわみ角法の演習問題の解法(VI) |
たわみ角法の演習問題の解法(VI)2層2スパンの箱形ラーメン構造例など | |
14 | マトリックス骨組構造解析法の概説 |
マトリックス骨組構造解析法の概要,特徴,記号と定義などについて概説する。 | |
15 | 直接剛性法による骨組構造解析法 |
軸力部材の部材力と変位について説明。軸力部材の剛性マトリックスを誘導し説明する。 | |
16 | 直接剛性法による骨組構造解析法 |
座標変換マトリックス及び基準座標系の剛性マトリックスを誘導し説明する。 | |
17 | マトリックス骨組構造解析法の例題 |
静定トラスの例題についてマトリックス骨組構造解析法を用いて解法し説明する。 | |
18 | マトリックス骨組構造解析法の演習(1) |
静定トラスについてマトリックス骨組構造解析法を用いて演習,説明する。 | |
19 | マトリックス骨組構造解析法の演習(2) |
不静定トラスについてマトリックス骨組構造解析法を用いて演習,説明する。 | |
20 | マトリックス骨組構造解析法の演習(3) |
各学生に問題の違った静定及び不静定トラスの課題を与えて演習し,マトリックス骨組構造解析法の特徴を理解させる。 | |
21 | 曲げ部材のマトリックス構造解析法 |
たわみ曲線の微分方程式,境界条件式の適用,定数のマトリックス表示とたわみ曲線の一般式などについて説明する。 | |
22 | 曲げ部材のマトリックス構造解析法 |
部材端作用力と変位の関係式を誘導して,曲げ部材の剛性方程式を誘導,説明する。 | |
23 | 中間試験(後期) |
主に,静定及び不静定トラスのマトリックス骨組構造解析法について出題する。 | |
24 | 曲げ部材のマトリックス構造解析法の例題 |
単純ばりの例題についてマトリックス構造解析法を用いて解法し説明する。 | |
25 | 曲げ部材のマトリックス構造解析法の演習(1) |
単純ばりについてマトリックス構造解析法を用いて演習,説明する。 | |
26 | 曲げ部材のマトリックス構造解析法の演習(2) |
単純ばりについてマトリックス構造解析法を用いて演習する。得られた未知の部材力,未知変位について,これまでの解法により検証する。 | |
27 | 曲げ部材のマトリックス構造解析法の演習(3) |
不静定ばりについてもマトリックス構造解析法を用いて演習する。得られた未知の部材力,未知変位について,これまでの解法により検証する。 | |
28 | ラーメン部材のマトリックス構造解析法の例題と演習 |
ラーメンについてマトリックス構造解析法を用いて解法し説明する。また演習もする。 | |
29 | 有限要素法 |
有限要素法の概念及び連続体の有限要素解析について説明する。 | |
30 | 連続体の有限要素解析 |
変位関数の誘導,ひずみと変位の関係式,応力とひずみの関係式,三角形一定ひずみ要素の剛性マトリックスなどを誘導,説明する。 | |
備 考 |
中間試験および定期試験を実施する.中間試験:前,後期共に実施する。定期試験(前期):主に,たわみ角法の試験(部材回転角が生じる場合の不静定構造物の解法)について出題する。定期試験(後期):はり及びラーメンのマトリックス骨組構造解析法及び有限要素解析について出題する。 |