【 2006 年度 授業概要】
科   目 応用数学 ( Applied Mathematics )
担当教員 柿木 哲哉,今西悦二郎
対象学年等 都市工学科・4年・通年・必修・4単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A1(100%) (c),(d)1
授業の概要
と方針
1階常微分方程式,定数係数二階線形同次常微分方程式,定数係数二階線形非同次常微分方程式を講義し,その解法を学習する。フーリエ級数,ラプラス変換の定義を講義し,その解法を学習する。ベクトル解析,線形代数の講義を行い,その解法を学習する。



1 【A1】  変数分離形,同次形,完全形,線形の1階常微分方程式の解法を理解する。
2 【A1】  1階常微分方程式の工学的応用例を通じ,その解法を理解する。
3 【A1】  定数係数二階線形同次常微分方程式の定義を理解し,その工学的応用例を通じてその解法を理解する。
4 【A1】  定数係数二階線形非同次常微分方程式の解法を理解する。
5 【A1】  フーリエ級数の定義を理解し,その工学的応用例を通じてその解法を理解する。
6 【A1】  ラプラス変換の定義を理解し,その工学的応用例を通じてその解法を理解する。
7 【A1】  ベクトルの積,面積ベクトル,ベクトルの微積の問題を解くことができる。
8 【A1】  多変数のベクトル関数,ベクトルの発散と回転の問題を解くことができる。
9 【A1】  複素数の問題を解くことができる。
10 【A1】  行列を用いた問題を解くことができる。












1 変数分離形,同次形,完全形,線形の1階常微分方程式の解法が理解できているか中間試験で評価する。
2 1階常微分方程式の工学的応用例の解法が理解できているか中間試験で評価する。
3 定数係数二階線形同次常微分方程式の解法を理解できているか定期試験で評価する。
4 定数係数二階線形非同次常微分方程式の解法を理解できているか定期試験で評価する。
5 フーリエ級数の定義,およびその工学的応用例を通じてその解法を理解できているか中間試験で評価する。
6 ラプラス変換の定義,およびその工学的応用例を通じてその解法を理解できているか定期試験で評価する。
7 ベクトルの積,面積ベクトル,ベクトルの微積の問題を解くことができるか中間試験で評価する。
8 多変数のベクトル関数,ベクトルの発散と回転の問題を解くことができるか定期試験で評価する。
9 複素数の問題を解くことができるか中間試験で評価する。
10 行列を用いた問題を解くことができるか定期試験で評価する。




成績は,試験80% レポート20% として評価する.
テキスト 「土木応用数学」:近藤・江崎(コロナ社)
「ベクトル解析」:安藤忠次(培風館)
「線形代数学概説」:池辺・円藤・池谷・井上(学術図書出版社)
参考書  
関連科目 数理工学I, 数理工学II
履修上の
注意事項
特になし。

【授業計画( 応用数学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 変数分離形一階常微分方程式
一つの独立変数のみの関数に関する一階の導関数を含んでいる方程式を一階常微分方程式という。方程式を変形し,左辺と右辺をそれぞれ独立変数の関数として表わすことができるとき,この微分方程式を変数分離形という.変数分離形では,両辺を積分することによって解を得ることができる。
2 同次形一階常微分方程式
一階常微分方程式において,右辺をx/yの関数として表わすことができるとき,この方程式を同次方程式という。U=x/yなる変数を導入し,式を変形すると変数分離形となり,解を得ることができる。
3 完全形一階常微分方程式
∂P/∂y=∂Q/∂xが成立つとき,完全形微分方程式であるという。完全形の関係式を用いて積分を行えば,解を得ることができる。
4 積分因数を用いた完全形一階常微分方程式
両辺に任意の関数を掛けると完全形になる場合に,その関数を積分因数という。積分因数を求めれば,解を得ることができる。
5 線形一階常微分方程式
dy/dx+P(x)y=Q(x)で与えられる微分方程式を線形微分方程式という。公式を用いると,一般解を得ることができる。
6 一階常微分方程式の応用例
一階常微分方程式で表わされる応用例を取り上げ,現象を微分方程式で表現する方法を考え,実際に解くことができる。
7 一階常微分方程式の応用例
一階常微分方程式で表わされる応用例を取り上げ,現象を微分方程式で表現する方法を考え,実際に解くことができる。
8 中間試験
中間試験を実施する。
9 二階線形同次常微分方程式
一つの独立変数のみの関数に関する二階の導関数を含んでいる方程式を二階常微分方程式という。y1,y2が微分方程式の解であるとき,一般解はy3=c1y1+c2y2で与えられる。
10 定数係数二階線形同次常微分方程式
微分方程式の係数が定数のとき,定数係数二階線形同時常微分方程式という。補助方程式の根が,2つの実根,重根,および虚数根の場合に応じて,一般解がそれぞれ与えられる。
11 二階線形非同次常微分方程式
微分方程式の右辺がある関数であるとき,この微分方程式を非同次常微分方程式であるという。一つの特殊解が既知のとき,および二つの特殊解が既知の時の一般解を理解する。
12 定数係数二階線形非同次常微分方程式
微分演算子法の基礎を理解する。右辺がexp(mx)で与えられる微分方程式に微分演算子法を適用したときの定理を理解する。
13 定数係数二階線形非同次常微分方程式
右辺が定数や,exp(mx)g(x)で与えられる微分方程式に微分演算子法を適用したときの定理を理解する。
14 定数係数二階線形非同次常微分方程式
右辺がsin(mx),cos(mx)で与えられる微分方程式に微分演算子法を適用したときの定理を理解する。
15 定数係数二階線形非同次常微分方程式
右辺が多項式で与えられる微分方程式に微分演算子法を適用したときの定理を理解する。
16 フーリエ級数
f(x)が区間C<x<C+2πで定義された周期2πの周期関数であるとき,三角関数の級数に展開することができる。
17 フーリエ級数の例
いくつかの周期関数に対して,フーリエ級数を求めることができる。
18 半区間フーリエ級数
長さπの区間でフーリエ級数に展開したものを半区間フーリエ級数を理解する。
19 区間フーリエ級数
区間-L<x<Lで定義された関数のフーリエ級数を理解する。
20 フーリエ級数の応用
フーリエ級数の単純ばりのたわみの解法への応用例を理解する。
21 フーリエ級数の応用
フーリエ級数の偏微分方程式への応用例を理解する。
22 フーリエ級数の応用
演習問題を通じて,フーリエ級数を理解する。
23 中間試験
中間試験を実施する。
24 ラプラス変換の定義
ラプラス変換の定義を理解する。
25 ラプラス変換の諸定理
ラプラス変換における諸定理を証明しながら理解する。
26 ラプラス変換の諸定理
ラプラス変換における諸定理を証明しながら理解する。
27 常微分方程式の解法
常微分方程式の解法を理解する。
28 ヘビサイドの展開定理
ヘビサイドの展開定理を例題を通じて理解する。
29 ヘビサイドの展開定理
ヘビサイドの展開定理を例台を通じて理解する。
30 ラプラス変換の応用
はりのたわみの問題をラプラス変換を用いて解く方法を理解する。
31 ベクトルの積1
ベクトルの内積と外積の定義と解法について述べる。
32 ベクトルの積2
ベクトルの内積と外積の定義と解法について述べる。
33 面積ベクトル
面積ベクトルの定義と解法について述べる。
34 ベクトルの微積1
ベクトルの微分と積分の定義と解法について述べる。
35 ベクトルの微積2
ベクトルの微分と積分の定義と解法について述べる。
36 多変数のベクトル函数1
多変数のベクトル関数の定義と解法について述べる。
37 多変数のベクトル函数2
多変数のベクトル関数の定義と解法について述べる。
38 演習
前回までの範囲で演習を行う。
39 中間試験
中間試験を実施する。
40 スカラー界とベクトル界
スカラー界とベクトル界の定義と解法について述べる。
41 スカラー勾配
スカラー勾配の定義と解法について述べる。
42 方向微係数
方向微係数の定義と解法について述べる。
43 ベクトルの発散
方向微係数の定義と解法について述べる。
44 ベクトルの回転
方向微係数の定義と解法について述べる。
45 演習
前回までの範囲で演習を行う。
46 複素数と複素平面1
複素数と複素平面の定義と解法について述べる。
47 複素数と複素平面2
複素数と複素平面の定義と解法について述べる。
48 基本行列と行列の階数1
基本行列と行列の階数の定義と解法について述べる。
49 基本行列と行列の階数2
基本行列と行列の階数の定義と解法について述べる。
50 行列を用いた連立一次方程式の解法
行列を用いた連立一次方程式の解法について述べる。
51 連立一次方程式の解の構造
連立一次方程式の解の構造について述べる。
52 演習
前回までの範囲で演習を行う。
53 中間試験
中間試験を実施する。
54 基本変形と逆行列
行列の基本変形と逆行列について述べる。
55 基本変形と逆行列
行列の基本変形と逆行列について述べる。
56 行列の正則条件と逆転公式1
行列の正則条件と逆転公式について述べる。
57 行列の正則条件と逆転公式2
行列の正則条件と逆転公式について述べる。
58 固有空間1
固有空間の定義と解法について述べる。
59 固有空間2
固有空間の定義と解法について述べる。
60 演習
前回までの範囲で演習を行う。


中間試験および定期試験を実施する.