【 2006 年度 授業概要】
科   目 都市工学実験実習 ( Laboratory Work in Civil Engineering )
担当教員 嵯峨晃,中尾幸一,高科豊,山下典彦,上中宏二郎,新人の先生
対象学年等 都市工学科・3年・通年・必修・3単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
授業の概要
と方針
2年次までに学習した構造力学,材料学,測量学など土木工学の専門基礎科目の一層の理解を深めるため,各専門分野の実験実習を行う。また,実験実習班は少人数で行い,各専門分野のシミュレーション模型や実験装置で理論の理解と実際問題への応用能力を養う。



1 トータルステーションを用いた数値地図の作成ができるようになる。
2 GPS測量ができるようになる。
3 地形図による縦断図の作成ができるようになる。
4 土の含水比試験ができるようになる。
5 土粒子の密度試験ができるようになる。
6 土の液性限界・塑性限界試験ができるようになる。
7 セメントの強さ試験ができるようになる。
8 RC梁の破壊形式や耐力等を理解できる。
9 1層,2層ラーメンの変形特性を理解できる。
10 1層および2層ラーメンの固有振動を理解できる。












1 数値地図成果物の内容により評価する。
2 GPS測量成果物の内容により評価する。
3 縦断図成果物の内容により評価する。
4 実験レポートの内容により評価する。実験目的,実験方法,実験結果,考察が書けておれば合格とする。
5 実験レポートの内容により評価する。実験目的,実験方法,実験結果,考察が書けておれば合格とする。
6 実験レポートの内容により評価する。実験目的,実験方法,実験結果,考察が書けておれば合格とする。
7 実験レポートの内容により評価する。実験目的,実験方法,実験結果,考察が書けておれば合格とする。
8 実験レポートの内容により評価する。実験目的,実験方法,実験結果,考察が書けておれば合格とする。
9 実験レポートの内容により評価する。実験目的,実験方法,実験結果,考察が書けておれば合格とする。
10 実験レポートの内容により評価する。実験目的,実験方法,実験結果,考察が書けておれば合格とする。




成績は,レポート50% プレゼンテーション10% 実験成果品40% として評価する.成果物およびレポートにより評価し,測量実験33%,土質実験33%,構造実験・材料実験34%で評価する。
テキスト 「土木材料実験指導書」:土木学会
「土質試験 基本と手引き」:地盤工学会
プリント
参考書 「やさしいGPS測量」土屋淳,辻宏道(日本測量協会)
関連科目 測量学,土質工学,材料学,構造力学,コンクリート工学
履修上の
注意事項
クラスを3班の少人数に編成して,各実験室へ週ごとに巡回する。実験実習は1年から5年まで継続して受講し,専門分野の履修内容を実践するものとなっている。

【授業計画( 都市工学実験実習 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 オリエンテーション
担当教員ごとに,実験内容,実験場所,スケジュール,諸注意などを説明する。
2 測量実習1:トータルステーションによる地形測量1
トータルステーションを用い地物の二次元座標を測定し,数値地図を作成する。
3 測量実習2:トータルステーションによる地形測量2
引き続き,トータルステーションを用い地物の二次元座標を測定し,数値地図を作成する。
4 測量実習3:トータルステーションによる地形測量3
引き続き,トータルステーションを用い地物の二次元座標を測定し,数値地図を作成する。
5 測量実習4:トータルステーションによる地形測量4
引き続き,トータルステーションを用い地物の二次元座標を測定し,数値地図を作成する。
6 測量実習5:トータルステーションによる等高線測量
トータルステーションを用い任意の間隔で三次元座標を測定し,このデータから等高線図を作成する。
7 測量実習6:GPS単独測位による測量
予め平面座標を求めている数点の緯度経度を,GPSを用いて単独測位により測定し,これらを平面座標に変換する。ここで求めたGPSによる測定値と,予め求めている平面座標との比較を行う。
8 測量実習7:GPSスタティックによる測量
3点にGPSを据え付け,スタティックにより3点間の距離を測定する。また,座標の既知の3点から,方向角と距離を測定し,GPSを据え付けた3点の座標を測定する。この座標値から求めた各測線の距離とGPSで求めた距離を比較する。
9 測量実習8:地形図による図上縦断測量
地形図上に縦断線を決め,等高線等を利用して,縦断図を作成する。
10 測量実習9:道路平面図の透視図の作成
道路の平面図の二次元座標を測定し,任意の位置からの透視図を作成する。
11 土質実験1:土の含水比試験
土質試験の基礎,土質試験に用いる試料の調整と取扱い,レポートの作成方法について説明し,土の諸試験の基本となる含水比を調べる。
12 土質実験2:土粒子の密度試験
土塊の骨組みを作っている土粒子の密度を調べる。
13 土質実験3:土の液性限界・塑性限界試験
土が半固体から塑性体,塑性体から液体へと移り変わるときの含水比を調べる。
14 土質実験4:土の粒度試験(1)
土を構成している土粒子の大きさを調べる。(ふるい分析,浮ひょうの検定)
15 土質実験5:土の粒度試験(2)
土を構成している土粒子の大きさを調べる。(ふるい分析,沈降分析)
16 土質実験6:土の粒度試験(3)
土を構成している土粒子の大きさを調べる。(ふるい分析)
17 土質実験7:突固めによる締固め試験
土を一定の方法によって締め固め,最適含水比と最大乾燥密度を調べる。
18 土質実験8:土の透水試験,実験用土試料採取
室内試験によって,土が水を通しやすいか否かを表す透水係数を調べる。
19 土質実験9:土の圧密試験
粘性土の圧密定数(圧密係数,体積圧縮係数,圧縮指数,透水係数など)を調べる。
20 土質実験10:土質実験のまとめとプレゼンテーション
7項目の試験に関して要点をまとめ,土質実験の集大成としてプレゼンテーションを行う。
21 材料実験1:セメントの強さ試験
セメントの強さをモルタルを作成し,実験条件を変えるとともに,その影響を考察するための供試体を作成する。
22 材料実験2:鉄筋コンクリ−ト梁の作成
曲げ・せん断を受けるRC梁を作成する。
23 材料実験3:強さ試験のデ−タ解析
数量化分析を行い,実験で得られた強さ試験のデ−タ解析を行う。
24 材料実験4:鉄筋コンクリ−ト梁の載荷試験
RC梁の裁可試験を行い,梁の破壊形式や耐力等を検討する。
25 構造実験1:鉛直荷重によるラーメンの変形
1層,2層およびブレース付きラーメンについて,鉛直荷重による変形を計測する。また,変形の理論値と実験値を比較する。材料実験4:鉄筋コンクリ−ト梁の載荷試験
26 構造実験2:水平荷重によるラーメンの変形
1層,2層およびブレース付きラーメンについて,水平荷重による変形を計測する。また,変形の理論値と実験値を比較する。
27 構造実験3:1層ラーメンの自由振動
1層ラーメンについて,水平荷重による変形を計測するとともに,自由振動させて固有振動数を計測する。また,バネ定数を算定して,固有振動数の理論値と実験値を比較する。
28 構造実験4:2層ラーメンの自由振動
2層ラーメンについて,各層ごとに水平荷重による変形を計測し,また2質点2自由度としての固有振動数を計測する。さらに2自由度固有振動数の理論値と計測値を比較する。
29 構造実験5:梁の変形および固有振動数
重ね梁について,静的に荷重を掛け変形および反力を測定し計算値と比較する。同様のかさね梁について固有振動数を計測し理論値と比較する。
30 プレゼンテーション
実験内容に関するプレゼンテーションをプロジェクターを用いて行う。


中間試験および定期試験は実施しない.