【 2006 年度 授業概要】
科   目 電気数学 ( Electrical Mathematics )
担当教員 津吉 彰
対象学年等 電気工学科・3年・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
授業の概要
と方針
電気工学の基礎工学である回路工学や電磁気学で使用する数学として,2年生の電気数学に加え,行列,微分方程式,ラプラス変換などについて学ぶ。数学としての分野を網羅することは時間的に困難であるので,電気工学で頻繁に使用する範囲に限定して学ぶ。



1 行列の和差積の計算,行列式,逆行列,対角化の計算ができる
2 線形の2階までの微分方程式が解けるようになる。
3 ラプラス変換の計算(ラプラス変換,逆変換)が出来るようになる。
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1 行列の和差積の計算,行列式,逆行列,対角化に関する計算問題を60%以上解ける。
2 電気工学科専門教科で取り扱う範囲の線形の2階までの微分方程式の問題を60%以上解ける。
3 ラプラス変換の計算(ラプラス変換,逆変換)問題を60%以上解ける。
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成績は,試験70% 小テスト30% として評価する.
テキスト 無し。プリントを配布する。
参考書 「電気回路ノート」:森真作(コロナ社)
関連科目 2年生電気数学
履修上の
注意事項
プリントの問題の演習だけでなく,数学のテキストなども参照すること。

【授業計画( 電気数学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 行列の和差積,行列式の計算
行列の和,差,積の計算をして,行列式の計算の計算方法を学び,演習問題を解く。
2 逆行列の計算
行列式が解けることを前提に,逆行列の計算を行う。2*2の行列については公式として覚える。また,連立方程式への適用方法を学び,演習問題を解く。
3 小テスト,行列の対角化
行列の和差積,逆行列の計算について小テストを行い習熟度を確認する。行列の対角化について,2*2の行列で例示し,演習する。
4 1階同次微分方程式,1階非同次微分方程式
1階同次微分方程式について,初期条件を含め,特性方程式を用いた解法を示し演習する。1階非同次微分方程式について,特解,余関数を用いて一般解を求めることを学ぶ,演習する。
5 2階同次微分方程式
特性根により,過減衰,臨界減衰,振動減衰の解が存在することを学び,演習問題を解く。
6 2階非同次微分方程式
2階非同次微分方程式について,初期条件を含め,特性方程式を用いた解法を示し演習する。
7 小テスト
微分方程式に関する小テストを行う。
8 中間試験
行列,微分方程式の範囲について試験を実施する。
9 中間試験解説,ラプラス変換の導入,公式の紹介
中間試験について解説する。ラプラス変換についてその必要性,用途を説明する。覚えるべき公式を紹介する。
10 ラプラス変換,逆変換の演習
公式を使用しながら,ラプラス変換の演習をする。初期条件を含めた微分要素も含める。また,比較的簡単な逆変換の演習もする。
11 ラプラス逆変換
部分分数展開を必要とするラプラス逆変換を学び,演習を行う。
12 ラプラス変換の微分方程式への応用
ラプラス変換を微分方程式の解法に応用する事を学び,演習を行う。
13 小テスト(ラプラス変換)
ラプラス変換に関する小テストをし,習熟度を確認する。その場で採点,解説する。
14 小テスト(行列,微分方程式)
行列,微分方程式について,小テストを実施する。その場で採点,解説する。
15 全般復習
13,14回の小テストで達成度の低い範囲について復習を行う。


中間試験および定期試験を実施する.レベルに応じた宿題を出す予定であり,その宿題をきちんとこなす事。テストは全般的に基礎的な理解度,計算力を確認するレベルであるので,本科目で取り扱わない範囲もあるので,余裕のある学生はさらに広い範囲を学習して欲しい。