2006 年度通信工学特論シラバス

【 2006 年度授業概要】
学習・教育目標			工学系複合プログラム	ＪＡＢＥＥ基準１（１）
科　　　目			通信工学特論 ( Advanced Topics on Communication Engineering )
担当教員			藤本健司
対象学年等			電子工学科・5年・後期・選択・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育目標			A4-4(100%)	(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要と方針			通信工学前期分でならったネットワークに関する基礎内容に引き続き，ネットワークを構築するための基本的な知識や技術を学習します。特に本講義では，ルータの機能や，その設定方法について実習を交えながら詳細に学習していきます。
到達目標		1	【A4-4】　 OSI 各層について詳しく説明することができる。
		2	【A4-4】　クラスB程度のネットワークに対して適切にIPアドレスの割り振りを行える。
		3	【A4-4】　ルータについて（WAN 機器としての役割を含め）簡単に説明することができる。
		4	【A4-4】　ルータコンポーネントの各機能を理解し，その基本設定を行うことができる。
		5	【A4-4】　ルーティング・プロトコル，アクセスリストについて理解し，その基本設定を行うことができる。
		6
		7
		8
		9
		10
評価方法と基準	到達目標毎	1	OSI各層の働きについて理解できているかどうか，中間試験にて評価を行う。
		2	サブネットの概念が理解でき，クラスB程度のネットワークに対して適切なIPの割り当てができるかレポート及び定期試験にて評価を行う。
		3	ルータについてその役割を理解しているか，中間試験にて評価を行う。
		4	ルータコンポネントの各機能が理解でき，基本設定を問題なく行えるかどうか，実習及び，定期試験により評価する。
		5	ルーティングに用いられるプロトコルが理解できているかどうか，また，セキュリティを向上させるためのアクセスリストに関して基本設定を行えるかどうか，実習及び，定期試験により評価する。
		6
		7
		8
		9
		10
	総合評価		成績は，試験85%　レポート5%　実習10%　として評価する．
テキスト			Web教材プリント
参考書			「CCNA認定ガイド第4版」：Todd Lammle著生田りえ子/井早優子訳（日経BP社）
関連科目			通信工学
履修上の注意事項

【授業計画（通信工学特論）】
週	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	復習
1	すでに通信工学の前期分で学習したOSI 参照モデル，LAN，IPアドレッシングに関する概念について復習を行う。
2	WANとルータ
2	IOS(Cisco Internetwork Operating System)を扱う前段階として，WANの機器，テクノロジー，規格について学習する。さらに，WAN上のルータの機能についても学習する。
3	ルータCLI
3	userコマンドや，enableコマンドdisableコマンドなどCisco CLI （コマンド行インターフェイス）を用いてルータを操作して，ルータのあるネットワーク上でデータを配送する方法を学ぶ。
4	ルータのコンポーネント
4	ネットワーク上のデータの配送を効率的で効果的にするルータのコンポーネントについて学習する。ここでは，特に，ルータにアクセスする正しい手順とコマンドを学習し，ネットワークの接続性についてテストを行う。
5	ルータの起動と設定
5	ルータの起動手順と，初期設定ファイルの作成時に使うセットアップ・ダイアログについて学習する。
6	ルータの設定1
6	第5回目に続き，ルータ・モードと設定方法を使って，Cisco インターネットワーク・オペレーティング・システム（IOS）の現在と以前のバージョンでのルータの設定ファイルを更新する方法を学習する。
7	IOS
7	ここでは，IOSの設定方法などについて学習を行う。また実際に演習を行い，各種オプションなどについて学ぶ。
8	中間試験
8	第1～7回までの内容について中間試験を行う。
9	ルータの設定2(演習）
9	シミュレータを使用してルータの設定を繰りかえし行い，ルータの設定を行えるようにする。
10	ルータの設定3(演習)
10	第9回目の続き。
11	IPアドレッシング
11	ここでは，IPアドレスのクラス，ネットワーク・アドレス，ノード・アドレス，サブネット・マスクの詳細について学習し，実際のIPアドレスの割り当て方について説明を行う。
12	ルーティング
12	Open System Interconnection（OSI; 開放型システム間相互接続）参照モデルのネットワーク層であるレイヤ 3の主なインターネットワーキング機能を実行する際に，ルータがどのように使われ，動作するかを説明する。
13	ルーティングプロトコル
13	Routing Information Protocol（RIP; ルーティング情報プロトコル）と Interior Gateway Routing Protocol（IGRP; 内部ゲートウェイ・ルーティング・プロトコル）を有効にするルータの初期設定について学習する。
14	演習1
14	トラブルシューティングをはじめ，実際にシミュレータや実機を使用してルーティングを行う。
15	演習2
15	第14回目と同じ。
備考	中間試験および定期試験を実施する．