【 2006 年度 授業概要】
科   目 環境化学 ( Environmental Chemistry )
担当教員 筏 英之
対象学年等 応用化学科・5年・後期・選択・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
D1(100%) (b)
授業の概要
と方針
工業技術者は,いろいろな試薬を使い,そして,気体,液体の廃棄物を排出する。したがって,いろいろな点から環境との接触は不可避である。本講義では,人間のエコロジーを先ず学ぶ。次に化学廃棄物と動物との関係を理解する。さらに体内に取り込まれた化学物質と健康とのかかわりを理解する。



1 【D1】  太陽エネルギーの役割のまず理解し,これで決まるエコロジーをまなぶ
2 【D1】  地球環境を汚染する物質を動物に対する相互作用と病気との関係を知る
3 【D1】  金属イオン循環と動物の吸収の理解の機構をまなぶ
4 【D1】  内分泌系の作用を乱すものの作用と生態系の未来像を学ぶ
5 【D1】  産業廃棄物の分析とゼロエミッション社会の構築方法を学ぶ。
6 【D1】  環境に対する技術者の任務を考える。
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1 電磁波と物質との相互作用の理解を確認する
2 二酸化炭素による大気の温暖化機構,オゾン破壊の機構の理解を評価する
3 有害な金属イオン,体内濃度,排出機構の理解を評価する
4 環境ホルモン物質になり易い,有機塩素化合物の理解を評価する
5 廃棄物の解析,処理,リサイクルの理解を評価する
6 自分のできることに関し,レポートを書く
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成績は,試験70% レポート30% として評価する.
テキスト 地球にやさしい化学/寺田弘・筏英之・高石喜久/化学同人
参考書 成長の限界・ローマ・クラブ「人類の危機」レポート/D。H。メドウズ他/ダイヤモンド社
環境の化学分析/日本分析化学会北海道支部編/三共出版(1998)
関連科目 生物,生物工学
履修上の
注意事項
生物,生物工学をしっかりと履修しておくことが望ましい

【授業計画( 環境化学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 大気・水・海洋・汚染と生命との関係
太陽のエネルギー放出の方法,電磁波の構造と化学物質の吸収の構造を学ぶ。
2 オゾン層の破壊とハロゲン化物との関係
地球の対流圏,成層圏の役割,および,フロン分解の影響と障害
3 熱帯雨林の破壊・砂漠化の進行・生物種の絶滅
乱伐採による森林の破壊,地球の温暖化乾燥化について,また生態系におよぼす影響について
4 ヒートアイランド現象・二酸化炭素濃度の増加による地球温暖化
二酸化炭素による「温暖化」のメカニズムとエコロジー効果について学ぶ
5 環境破壊と物質との関係・製造工程から排出される化学物質
金属の体内残留,排出の機構と中毒について学ぶ
6 我が国における公害問題(1) 大気の汚染
我が国で発生した公害事件について知る
7 我が国における公害問題(2) 水系の汚染
我が国で発生した公害事件について知る
8 工業国家としての将来に対する対策
環境基本法と関連する環境法規について知識を得る
9 廃棄物処理と環境問題
有機塩素化合物からの問題発生
10 焼却・埋め立て処分場の問題
一般廃棄物,産業廃棄物の扱いについて
11 リサイクルのための分子設計
資源有効利用のためのリサイクル技術・リサイクル技術の問題点
12 環境問題に対処する分子設計
エコロジーカタストロフ(森林破壊,砂漠化,土壌浸食)
13 環境との共存を考慮した未来図
植物連鎖と物質濃縮過程の機構について
14 環境問題を考えるフィールドワーク
エコロジーの未来の展望を検討し我々の任務を考える
15 総括と演習
総括と演習


中間試験は実施しない.定期試験を実施する.中間試験実施の代わりに,課題を出して報告書を提出させる。