【 2006 年度 授業概要】
科   目 品質管理 ( Quality Control )
担当教員 浅田 俊和
対象学年等 応用化学科・5年・後期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A1(10%) A3(80%) C1(10%) (c),(d)1,(d)2-b,(d)2-d,(e),(f)
授業の概要
と方針
製品の品質には“ばらつき”がある。したがって,製品の性能を評価するために測定して得られるデータは“ばらつき”が含まれている。製品の品質を管理するためには,この“ばらつき”を含むデータから正しい有効な情報を抽出しなければならない。そのために統計的な考え方や手法が必要になる。本授業では統計手法を勉強して,現実のデータについて解析する実力をつけることを目的とする。



1 【A1】  統計解析の基礎的な知識として,確率変数,確率分布が理解できる。
2 【A3】  製品の性能を測定したデータを用いて,「統計解析」を行い有効な情報を抽出できる。
3 【C1】  統計解析法を習得し,それに基づき製品開発,製品改良等の現実問題に応用できる。
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1 統計解析の基礎的な知識である確率変数,確率分布(正規分布)が理解できたかを,中間試験で評価する。
2 統計解析法として,母平均の検定・推定,母分散の検定・推定の手法が理解できたかを,定期試験で評価する。
3 毎回の授業では,その日の講義内容について,時間内で演習問題を配布し,解答する方式で理解度を評価する。
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成績は,試験85% 時間内演習15% として評価する.
テキスト 「入門統計解析法」 : 永田 靖 著 (日科技連出版社)
参考書 参考書は特に必要としない。上記のテキストをよく読んで,理解することが大切である。
関連科目 4年の「確率統計」
履修上の
注意事項
統計解析法を習得する場合は,「予習」よりも「復習」に重点をおいたほうが効果的である。その日の授業内容は,時間内に配布されるプリント(演習問題)で理解を深めること。理解が不十分と判断したときは,次回の授業までに良く復習することが大切である。

【授業計画( 品質管理 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 品質管理における統計的方法の意義
品質管理とは,品質管理に於ける統計的方法の位置づけ,統計的ものの見方,統計的方法の利用者の心得等について学ぶ。
2 データの整理
母数と統計量,母数とサンプル,データの分布をみるための手法である「ヒストグラム」の作り方を学ぶ。
3 平均値,標準偏差
標準偏差とは,標準偏差の求め方,平均値,中央値の求め方を理解する。
4 分布と期待値について
正規分布とその見方,使い方,正規分布を利用した工程不良率などの確率の求め方について学ぶ。
5 検定と推定の考え方
検定とは,検定の考え方並びに推定とは,推定の考え方を理解する。
6 計量値に関する検定,推定(1)
標準偏差が既知である場合の,母平均に関する検定と推定の仕方を学ぶ。
7 計量値に関する検定,推定(2)
標準偏差が未知である場合の,母平均に関する計量値の検定,推定を学ぶ。
8 中間試験
1週目から7週目までの内容を中間試験に出題する。
9 計量値に関する検定,推定(3)
母分散に関する検定と推定の仕方を学ぶ。
10 検定における2種類の誤り
第1種の過誤,第2種の過誤,検出力について学ぶ。
11 計量値に関する検定,推定(4)
2つの母集団の分散の比の検定と推定の仕方を学ぶ。
12 計量値に関する検定,推定(5)
2つの母集団の母平均の差の検定と推定の仕方を学ぶ。(データに対応がない場合)
13 計量値に関する検定,推定(6)
2つの母集団の母平均の差の検定と推定の仕方を学ぶ。(データに対応がある場合)
14 分散分析法(1)
一元配置法によるデータ解析の仕方を学ぶ。
15 分散分析法(2)
二元配置法によるデータ解析の仕方を学ぶ。


中間試験および定期試験を実施する.