【 2006 年度 授業概要】

科　　　目			有機化学 ( Organic Chemistry )
担当教員			小泉 拓也
対象学年等			応用化学科・3年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育 目標			工学系複合プログラム	ＪＡＢＥＥ基準１（１）
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授業の概要 と方針			前期は芳香族化合物を中心に命名法・合成・反応などについて学習する。また，分子模型を使って分子の三次元構造すなわち立体化学についても勉強する。後期はカルボニル化合物を中心に命名法・合成・反応などについて学習する。
到 達 目 標		1	エーテル，エポキシド及び芳香族化合物の命名法・合成・反応について理解できる。
		2	不斉を有する化合物における立体化学の基礎概念を理解できる。
		3	アルデヒド，ケトン及びカルボン酸の命名法・合成・反応について理解できる。
		4	カルボン酸誘導体及びアミン類の命名法・合成・反応について理解できる。
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評 価 方 法 と 基 準	到 達 目 標 毎	1	エーテル，エポキシド及び芳香族化合物の命名法及び反応理論を理解し説明できるかを中間試験で評価する。
		2	立体化学の基礎的概念を理解し説明できるかを定期試験で評価する。
		3	アルデヒド，ケトン及びカルボン酸の命名法及び反応理論を理解し説明できるかを中間試験で評価する。
		4	カルボン酸誘導体及びアミン類の命名法及び反応理論を理解し説明できるかを定期試験で評価する。
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	総 合 評 価		成績は，試験80%　レポート5%　小テスト15%　として評価する．
テキスト			「基礎有機化学」成田 吉徳訳（化学同人）
参考書			「簡明化学命名法」岡田 功編（オーム社）
関連科目			C2有機化学
履修上の 注意事項			2年生の有機化学で学んだ内容（特に基礎理論，IUPAC命名法など）を学習しておくことが望ましい。

【授業計画（ 有機化学 ）】

週	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	芳香族化合物(1)
	ベンゼン環の反応性や芳香族性について解説する。
2	芳香族化合物(2)
	置換ベンゼン類の命名法について解説する。
3	芳香族化合物(3)
	芳香族求電子置換反応についてその反応機構を説明する。
4	芳香族化合物(4)
	一置換ベンゼンの芳香族求電子置換反応における置換基効果について解説する。
5	芳香族化合物(5)
	多環式芳香族化合物や複素環式芳香族化合物の名称及び性質について解説する。
6	芳香族化合物(6)
	芳香族化合物を練習問題を使って復習する。
7	エーテルとエポキシド(1)
	エーテルの命名法，性質，合成法について解説する。
8	中間試験
	エーテルおよび芳香族化合物の命名法，合成法，反応性についての理解度を試験する。
9	中間試験解答及びエーテルとエポキシド(2)
	中間試験内容の解説。エポキシドの命名法，反応性について解説する。
10	立体化学(1)
	鏡像異性体，キラル分子の概念について分子模型を使って解説する。
11	立体化学(2)
	キラル分子の立体的表現法やFischer投影法について解説する。
12	立体化学(3)
	キラル分子の絶対配置表現法（R-S命名法）について解説する。また，アルケンのE-Z命名法についても解説する。
13	立体化学(4)
	キラル炭素が二つ以上ある分子の鏡像異性体やジアステレオマー，メソ化合物について解説する。
14	立体化学(5)
	環式化合物のキラルな化合物及びラセミ化合物の光学分割について解説する。
15	立体化学(6)
	演習問題を中心に立体化学のまとめを復習する。
16	アルデヒドとケトンI（構造と命名法）
	脂肪族アルデヒド，芳香族アルデヒド，脂肪族ケトン，芳香族ケトンの構造，命名法，物理的性質を解説する。
17	アルデヒドとケトンII（合成法）
	脂肪族アルデヒド，芳香族アルデヒド，脂肪族ケトン，芳香族ケトンの合成法を解説する。
18	アルデヒドとケトンIII（反応I）
	脂肪族アルデヒド，芳香族アルデヒド，脂肪族ケトン，芳香族ケトンの付加反応を解説する。
19	アルデヒドとケトンIV（反応II）
	脂肪族アルデヒド，芳香族アルデヒド，脂肪族ケトン，芳香族ケトンの付加脱離反応，酸化反応，還元反応を解説する。
20	カルボン酸I（構造と命名法）
	脂肪族カルボン酸，芳香族カルボン酸の構造と命名法を解説する。
21	カルボン酸II（合成法）
	脂肪族カルボン酸，芳香族カルボン酸の合成法を解説する。
22	カルボン酸III（酸性度と反応）
	カルボン酸の酸性度，緩衝液，還元反応，エステル化反応について解説する。
23	中間試験
	アルデヒド，ケトン，カルボン酸の命名法，合成法，反応性について試験する。
24	中間試験解答及びカルボン酸誘導体I（構造と命名法）
	中間試験の解答。脂肪族カルボン酸誘導体，芳香族カルボン酸誘導体の構造と命名法について解説する。
25	カルボン酸誘導体II（合成法と反応）
	脂肪族カルボン酸誘導体，芳香族カルボン酸誘導体の合成法と反応性について解説する。
26	付加反応と縮合反応I（アルドール縮合）
	脂肪族カルボニル化合物(アルデヒド，ケトン)の二分子縮合反応の反応機構について解説する。
27	付加反応と縮合反応II（エステル縮合と脱炭酸）
	脂肪族エステル化合物の二分子縮合反応の反応機構および生成物であるβ−ケトエステルの脱炭酸について解説する。
28	アミンI（構造と命名法）
	脂肪族アミン，芳香族アミンの構造と命名法および物理的性質(塩基性度，アミン塩)について解説する。
29	アミンII（合成法と反応I）
	脂肪族アミン，芳香族アミンの合成法とアシル化反応，亜硝酸との反応について解説する。
30	アミンIII（反応II）
	芳香族アミンから生成するアリールジアゾニウム塩を用いた置換反応，カップリング反応について解説する。
備 考	中間試験および定期試験を実施する．