【 2006 年度 授業概要】
科   目 複合構造 ( Composite Structures )
担当教員 上中 宏二郎
対象学年等 都市工学専攻・1年・後期・選択・2単位
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A4-1(50%) A4-2(50%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
本講義では鋼構造コンクリート構造に継ぐ第3の構造物である鋼・コンクリート複合構造(合成構造)の基礎的な理論および特性を理解させることを目的としている。また主に複合構造の最重要である鋼とコンクリート界面の応力伝達機構について講義する。



1 【A4-2】  全断面有効状態の合成はりと重ねはりのたわみの計算ができる。
2 【A4-2】  鋼・コンクリート合成柱の耐荷力が算定できる。
3 【A4-1】  ずれ止めを用いた合成はりの設計ができる。
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1 完全合成,ならびに非合成断面を有する棒部材のたわみ,曲げ応力,せん断応力を定期試験もしくはレポートなどにより評価する。
2 全塑性状態における曲げモーメントと軸力の関係を定期試験もしくはレポートなどにより評価する。
3 少人数のグループに分け,モルタルと鋼またはアルミを用いた合成はりを設計し,実際に載荷し指定した破壊モードで壊させて評価する。
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成績は,試験80% レポート20% として評価する.
テキスト プリント
参考書 「鋼・コンクリート複合構造の理論と設計」土木学会,基礎編理論編(土木学会)
「鋼・コンクリート複合構造の理論と設計」土木学会,応用編設計編(土木学会)
「鋼・コンクリート合成構造の設計ガイドライン」土木学会(土木学会)
関連科目 構造力学,鋼構造,コンクリート工学,コンクリート構造,材料学
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 複合構造 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 鋼・コンクリート複合構造の特徴と歴史的背景
鋼構造とコンクリート構造ならびに鋼・コンクリート複合構造の歴史について概説する。
2 鋼・コンクリートの材料特性
鋼とコンクリートの材料特性について概説する。
3 許容応力度設計法と限界状態設計法
許容応力度設計法,限界状態設計法について単純なモデルを用いて概説する。
4 鋼・コンクリート合成はり(1)
完全合成,非合成,不完全合成について概説する。
5 鋼・コンクリート合成はり(2)
完全合成断面ならびに重ねはりの変形と応力の計算。
6 鋼・コンクリート合成はり(3)
完全合成断面ならびに重ねはりの変形と応力の計算。
7 鋼・コンクリート合成桁
全断面有効状態における合成桁の断面設計法。
8 鋼とコンクリートの接合面における応力伝達機構(1)
複合構造に用いられる様々なずれ止めの紹介.
9 鋼とコンクリートの接合面における応力伝達機構(2)
剛なずれ止めのずれ特性とその強度.
10 鋼とコンクリートの接合面における応力伝達機構(3)
柔なずれ止めのずれ特性とその強度.
11 鋼とコンクリートの接合面における応力伝達機構(4)
種々のずれ止めの算定式とそれらの比較。
12 鋼とコンクリートの接合面における応力伝達機構(5)
鋼板の突起による付着せん断特性。
13 鋼・コンクリート合成はりの設計
曲げ破壊を呈する合成はりの設計。
14 鋼・コンクリート合成柱(1)
短柱の終局強度について。
15 鋼・コンクリート合成柱(2)
合成部材の曲げ強度の算定について。


中間試験は実施しない.定期試験を実施する.