【 2005 年度 授業概要】
科   目 応用物理 ( Applied Physics )
担当教員 高崎 正之
対象学年等 機械工学科・3年C組・後期・必修・1単位
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
授業の概要
と方針
前半は物理学の基礎であり、電気・電子回路を理解するために必要な電磁気学について講義する。後半は光の基本的な性質である反射、屈折、干渉などについて講義し、レーザー等、光学機器への応用についての知識も習得する。



1 電荷、電界の概念が理解できる。
2 電位、電位差の概念が理解できる。
3 帯電した平面、円筒、球についての電界が理解できる。
4 静電容量の概念が理解でき、簡単な導体系の容量が計算できる。
5 誘電体の概念が理解でき、誘電体を含めた系の電界、電位が計算できる。
6 磁荷、磁性体についての概念が理解できる。
7 自然光と、レーザー光の性質の違いを理解する。
8 光の干渉、回折、偏光など波としての性質を理解する。
9 光応用機器の利用状況を把握できる。
10  












1 クーロンの法則の適用、種々の場合の電界が求められるか中間試験と課題で評価する。
2 電位の定義を理解しているか、また、種々の場合の電位、電位差が求められるか中間試験と課題で評価する。
3 ガウスの定理を用いて電界の計算が出来るか中間試験と課題で評価する。
4 種々の導体の静電容量が計算出来るか中間試験と課題で評価する。
5 誘電体の静電誘導を理解しているか、また、誘電体に関する電界、電位の計算が出来るか、中間試験と課題で評価する。
6 磁気モーメント、磁束密度などの概念が理解出来ているか、中間試験と課題で評価する。
7 光の基本的性質を理解しているか、また、レーザー光について、自然光とのちがい、発生原理を理解しているか、定期試験と課題で評価する。
8 ヤングの実験、薄膜による干渉、ニュートンリング、回折現象、偏光の性質を理解しているか定期試験と課題で評価する。
9 各種光学機器の応用についての理解を定期試験と課題で評価する。
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到達目標1〜6の中間試験と7〜9の定期試験を70%、1〜9の課題30%で評価する。
テキスト 「高専の応用物理」:小暮陽三編(森北出版)
参考書 「物理学(三訂版)」:小出昭一郎(裳華房)
関連科目  
履修上の
注意事項
電気電子回路の基礎としての電磁気学であるのでよく理解しておくこと。

【授業計画( 応用物理 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 静電気、クーロンの法則
静電気の発生、電荷の間に働く力を例題を解きながら解説する。
2 電界、ガウスの定理
電荷による電界について述べ、場の考えを導入する。電界を求めるためのガウスの定理を説明する。
3 電位
保存力場としてのポテンシャルを導入し、電位、電位差を求める。
4 静電容量、静電エネルギー
各種形状の導体で出来たコンデンサーの静電容量を求め、それに蓄えられるエネルギーを計算する。
5 誘電体、電束密度
誘電体の特徴である誘電分極について述べ、電気感受率、電束密度、誘電率の関係を説明する。
6 静的な磁気
磁気モーメント、磁化などについて説明し、磁束密度、透磁率、磁束について述べる。
7 演習
1〜6までの問題を演習する。
8 中間試験
 
9 中間試験回答、光の性質、反射、屈折
光の基本的な性質について話し、フェルマーの原理、光学距離、反射、全反射、屈折の法則を説明する。
10 光の分散とスペクトル
プリズムによる光の分散を説明し、ふれの角を計算する。
11 光の干渉
ヤングの実験、薄膜による干渉、ニュートンリングなどについて説明する。また、反射防止膜についても述べる。
12 光の回折
フレネル回折、フラウンホーファー回折について説明する。
13 偏光
直線偏光、円偏光、楕円偏光について述べる。反射による偏光について、ブリュスター角について説明する。
14 光学機器
レーザーや光ファイバー、シンクロトロン放射光など光の応用機器について説明する。
15 演習
9〜14での問題を演習する。


中間試験と定期試験を実施する