【 2005 年度 授業概要】
科   目 電気数学 ( Electrical Mathematics )
担当教員 津吉 彰
対象学年等 電気工学科・3年・前期・必修・1単位
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
授業の概要
と方針
電気工学科3,4年生で学習する専門科目において,特に重要で必要とされる数学分野について学習する。専門教科で必要とする範囲について,特に計算力の向上を目的として行う。具体的には主に行列,微分方程式を中心に取り扱う。



1 行列の和差積の計算,行列式,逆行列,対角化の計算ができる
2 線形の2階までの微分方程式が解けるようになる。
3 ラプラス変換の計算(ラプラス変換,逆変換)が出来るようになる。
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1 行列の和差積の計算,行列式,逆行列,対角化に関する計算問題を60%以上解ける。
2 電気工学科専門教科で取り扱う範囲の線形の2階までの微分方程式の問題を60%以上解ける。
3 ラプラス変換の計算(ラプラス変換,逆変換)問題を60%以上解ける。
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中間試験30%,定期試験40%,小テスト30%で評価する。
テキスト 無し。プリントを配布する。
参考書 「電気回路ノート」:森真作(コロナ社)
関連科目  
履修上の
注意事項
本教科で取り扱う内容をシラバスで十分確認し,その内容を数学でどこまで習い,どこまで計算できるようになっているか自身で十分確認されたい。 ラプラス変換については電気回路のテキストを参考にされたい。

【授業計画( 電気数学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 行列の和差積,行列式の計算
行列の和,差,積の計算をして,行列式の計算の計算方法を学び,演習問題を解く。
2 逆行列の計算
行列式が解けることを前提に,逆行列の計算を行う。2*2の行列については公式として覚える。また,連立方程式への適用方法を学び,演習問題を解く。
3 小テスト,行列の対角化
行列の和差積,逆行列の計算について小テストを行い習熟度を確認する。行列の対角化について,2*2の行列で例示し,演習する。
4 1階同次微分方程式,1階非同次微分方程式
1階同次微分方程式について,初期条件を含め,特性方程式を用いた解法を示し演習する。1階非同次微分方程式について,特解,余関数を用いて一般解を求めることを学ぶ,演習する。
5 2階同次微分方程式
特性根により,過減衰,臨界減衰,振動減衰の解が存在することを学び,演習問題を解く。
6 2階非同次微分方程式
2階非同次微分方程式について,初期条件を含め,特性方程式を用いた解法を示し演習する。
7 小テスト
微分方程式に関する小テストを行う。
8 中間試験
行列,微分方程式の範囲について試験を実施する。
9 中間試験解説,ラプラス変換の導入,公式の紹介
中間試験について解説する。ラプラス変換についてその必要性,用途を説明する。覚えるべき公式を紹介する。
10 ラプラス変換,逆変換の演習
公式を使用しながら,ラプラス変換の演習をする。初期条件を含めた微分要素も含める。また,比較的簡単な逆変換の演習もする。
11 ラプラス逆変換
部分分数展開を必要とするラプラス逆変換を学び,演習を行う。
12 ラプラス変換の微分方程式への応用
ラプラス変換を微分方程式の解法に応用する事を学び,演習を行う。
13 小テスト(ラプラス変換)
ラプラス変換に関する小テストをし,習熟度を確認する。その場で採点,解説する。
14 小テスト(行列,微分方程式)
行列,微分方程式について,小テストを実施する。その場で採点,解説する。
15 全般復習
13,14回の小テストで達成度の低い範囲について復習を行う。


レベルに応じた宿題を出す予定であり,その宿題をきちんとこなす事。テストは全般的に基礎的な理解度,計算力を確認するレベルであるので,本科目で取り扱わない範囲もあるので,余裕のある学生はさらに広い範囲を学習して欲しい。中間試験,定期試験を実施する。