【 2005 年度 授業概要】
科   目 回路理論 ( Circuit Theory )
担当教員 大向 雅人
対象学年等 電子工学科・4年・通年・必修・2単位
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A4-1(100%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
抵抗、コイル、コンデンサからなる回路における過渡的な電流や電圧を求める方法を学ぶ。本講義では微分方程式の基本を概観して、過渡電圧、過渡電流の計算を行う方法を身につけてもらう。また、ラプラス変換を利用した計算法も身につける。さらに、分布定数回路の解析と交流波形のフーリエ解析を後期に学ぶ。



1 【A4-1】  簡単な電気回路の過渡現象を主としてラプラス変換を用いて解析できる。
2 【A4-1】  少し複雑な電気回路の過渡現象を主としてラプラス変換を用いて解析できる。
3 【A4-1】  分布定数回路の簡単な解析ができる。
4 【A4-1】  交流波形のフーリエ級数展開ができる。
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1 前期中間試験50%、前期定期試験50%で評価する。
2 前期中間試験50%、前期定期試験50%で評価する。
3 後期中間試験で評価する。
4 後期定期試験で評価する。
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4回の試験(前期中間、定期試験、後期中間、定期試験)の点数の平均で評価する。
テキスト 「電気回路の過渡現象」:小林邦博、川上 博著(産業図書)
参考書  
関連科目  
履修上の
注意事項
2年次電気回路I、3年次電気回路IIに引き続く科目であるので、前記科目については十分復習をしておくこと。

【授業計画( 回路理論 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 微分方程式の基礎、回路素子の特性
簡単な微分方程式とその解を復習し、微分方程式の意味を理解する。抵抗、コイル、コンデンサのI-V特性を復習する。過渡現象とは何かを理解する。
2 ラプラス変換とその応用
ラプラス変換の計算方法を学び、これを用いた微分方程式の解法について学ぶ。
3 RL回路の解析
RL回路の過渡特性を例題を用いながら解いていく。
4 演習
色々な例題を解くことにより実践的な力を身につける。
5 RC回路の解析
RC回路の過渡特性を例題を用いて解いていく。
6 演習
色々な例題を解くことにより実践的な力を身につける。
7 RLC回路の解析
RLC回路の過渡特性を例題を用いて解いていく。
8 中間試験
 
9 複雑なRL回路の解析
キルヒホッフの方程式が連立方程式になる場合の過渡現象解析を行う。
10 演習
実際に問題を解く練習を行う。
11 複雑なRC回路の解析
キルヒホッフの方程式が連立方程式になる場合の過渡現象解析を行う。
12 演習
実際に問題を解く練習を行う。
13 交流電源の場合の過渡現象
交流電源の場合の過渡現象を例題を解くことによりその解析方法を学ぶ。
14 演習
交流電源の過渡現象の計算練習を行う。
15 まとめ
過渡現象解析の枠組みについてまとめることにより、より理解を深める。
16 分布定数回路の基本方程式
分布定数回路の概念について学び、微分方程式を用いた基本方程式を理解する。
17 進行波の反射と透過
分布定数回路においてインピーダンスが異なる場合に反射の起こることを定量的に学ぶ。
18 無損失線路
分布定数回路において無損失の場合の特性について学ぶ。
19 無歪線路
分布定数回路において無歪線路の特性について学び、装荷ケーブルの原理を理解する。
20 無装荷RC線路
無装荷RC線路の基礎について学ぶ。
21 演習
分布定数回路の理解を深めるための演習問題を行う。
22 まとめ
分布定数回路全体をまとめ、基本的な考え方を総括する。
23 中間試験
 
24 フーリエ級数の基礎
フーリエ級数の基礎としてその原理を学び、フーリエ係数の計算法を確認する。
25 方形波のフーリエ級数
フーリエ係数の計算例として方形波を扱う。方形波のフーリエ係数の特徴について学ぶ。
26 演習
方形波のフーリエ級数を求める演習を行う。
27 三角波のフーリエ級数
フーリエ係数の計算例として三角波を扱う。三角波のフーリエ係数の特徴について学ぶ。
28 演習
三角波のフーリエ級数を求める演習を行う。
29 のこぎり波のフーリエ級数と演習
のこぎり波のフーリエ級数について学び、演習を行う。
30 ひずみ波交流の実効値、ひずみ率、電力
ひずみ波交流の実効値、ひずみ率、電力における簡単な計算を学ぶ。


・中間試験を実施する。
・定期試験を実施する。