【 2005 年度 授業概要】
科   目 化学 ( Chemistry )
担当教員 岡崎 忠
対象学年等 電子工学科・2年・通年・必修・2単位
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
授業の概要
と方針
我々の身の回りは自身の体を含めて、全て元素をもとにした物質により構成されている。平凡な日常生活を営むだけでも多くの物質についての情報を必要とする。授業では、身近な題材を取り入れ、物質や化学現象の解明を通じ、化学全般の論理的な考えを示し、新規に組み立てて考えられる人材を早期から育成する。



1 反応速度と反応機構、反応平衡について理解する。
2 化学反応とエネルギーとの関係について理解する。
3 酸塩基反応と酸化還元反応について理解する。
4 無機物質の性質と存在形態、工業的利用法について理解する。
5 有機物質の性質と反応について理解する。
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1 反応速度と反応機構との関係が図示でき、生成物の違いが理解できているかどうかをレポートまたは試験で評価する。
2 反応熱の定義、ヘスの法則が理解できているかどうかをレポートまたは試験で評価する。
3 酸塩基反応と酸化還元反応における電子の授受が理解できているかどうかをレポートまたは試験で評価する。
4 金属の化学的性質が理解できているかどうかをレポートまたは試験で評価する。
5 有機物質の化学的性質、および有機反応機構が理解できているかどうかをレポートまたは試験で評価する。
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試験70%、レポート(課題・実験)30%で評価する。
テキスト 「一般化学」長島弘三・富田 功著(裳華房)
「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」(数研出版)
参考書 「化学小事典」:猿橋勝子・池田長生監修(三省堂)
「化学IB・IIの新研究」:卜部吉庸著(三省堂)
その他については授業中適宜紹介する。
関連科目  
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 化学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 反応速度
化学反応の速度、反応速度と濃度・温度との関係、反応の機構について説明する。
2 化学変化とエネルギー
反応熱の定義、熱化学方程式、ヘスの法則についての説明と反応方向について説明する。
3 化学平衡
各種の平衡、可逆反応、平衡の移動と、溶解平衡における溶解度積と共通イオン効果について説明する。
4 酸・塩基反応
酸塩基の定義と、その強さ、水素イオン指数、緩衝溶液と塩の反応について説明する。
5 酸化還元反応
酸化・還元の定義と酸化数、電池反応について説明する。
6 無機物質1
元素の分類、典型元素・遷移元素の特徴について説明する。
7 無機物質2
非金属単体の性質について説明する。
8 課題レポートまたは中間試験
 
9 無機物質3
非金属元素の化合物(水素化物・酸化物)の性質について説明する。
10 無機物質4
金属単体の性質と精錬法について説明する。
11 無機物質5
金属の化合物(酸化物・塩)の性質について説明する。
12 無機物質6
無機化合物の工業的製法について説明する。
13 無機物質7
金属錯体の性質、構造について説明する。
14 無機物質8
金属イオンの反応、塩の溶解性について説明する。
15 無機物質9
金属イオンの系統的定性分析方法について説明する。
16 有機化学の基礎
有機化合物と無機化合物の違い、分類について説明する。
17 有機化合物の化学式
基本的な化学式と命名法、官能基について説明する。
18 低分子有機化合物1
脂肪族炭化水素、脂肪族化合物について説明する。
19 低分子有機化合物2
芳香族炭化水素、芳香族化合物について説明する。
20 異性体
種々の異性体について、その特徴について説明する。
21 元素分析
有機化合物の元素分析法と、その結果から化学式の決定方法について説明する。
22 有機化合物の反応
有機化合物の基本的な反応(付加反応・置換反応)について説明する。
23 課題レポートまたは中間試験
 
24 油脂
油脂の構造、性質、反応について説明する。
25 炭水化物
炭水化物の構造、性質、反応について説明する。
26 タンパク質
タンパク質の構造、性質、反応について説明する。
27 有機反応論1
求核反応の機構について説明する。
28 有機反応論2
求電子反応の機構について説明する。
29 高分子化合物1
高分子化合物の特徴と、身近な応用例について説明する。
30 高分子化合物2
高分子化合物の工業的製法について説明する。


・定期試験を実施する。
・中間試験については、試験の実施か課題レポートによる評価かのどちらか一方を実施するが、詳細は授業時に連絡する。