【 2005 年度 授業概要】
科   目 高分子化学 ( Polymer Chemistry )
担当教員 田中 守
対象学年等 応用化学科・4年・前期・必修・1単位
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A2(100%) (c),(d)1
授業の概要
と方針
高分子物質の合成、構造、性質について学習し、高分子の基礎を修得する。また、その合成、構造、性質を相互に関連付けて理解できるようにする。



1 【A2】  主な高分子物質の合成法を、その反応の種類により分類し、理解できていること。
2 【A2】  合成された高分子物質の分子構造から微細構造までを関連付けて理解できていること。
3 【A2】  高分子物質の熱的性質と分子構造の関係が理解できていること。
4 【A2】  合成された高分子物質の合成、構造、性質が関連付けて理解されていること。
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1 主な高分子物質の化学構造を示せること。合成経路及び反応の特性を示せること。2回の定期試験及び授業中の受け答えで評価する。
2 合成された高分子物質の化学構造、結晶性、微細構造を関連付けて示せること。2回の定期試験及び授業中の受け答えで評価する。
3 高分子物質の融点及びガラス転移点と化学構造の関係を示せる。2回の定期試験及び授業中の受け答えで評価する。
4 合成された高分子物質がどのような化学構造、微細構造を持ち、従ってその性質がどのようになる可能性があるのかを示せること。2回の定期試験及び授業中の受け答えで評価する。
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2回の定期試験の結果を70%、授業への取り組み30%で評価する。
テキスト [入門高分子科学]:大澤善次郎(裳華房)
参考書 「高分子化学I-合成ー」:中條善樹(丸善)
「高分子化学I-物性ー」:松下祐秀(丸善)
関連科目  
履修上の
注意事項
関連科目 有機化学、物理化学。高分子の合成及び構造では、有機化学で修得した内容を基礎とする。物性では物理化学で修得した内容の応用である。

【授業計画( 高分子化学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 高分子化学の概要
高分子物質の分類、生成の原理、主な高分子物質の化学構造と名称について学習する。
2 重縮合により得られる高分子物質(1)
ポリアミド及びポリエステルの合成反応を説明する。また、その生成物の分子量と反応条件の関係についても考察する。
3 重縮合により得られる高分子物質(2)
ポリカーボネート、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンスルフィド等の耐熱性高分子の合成及びその化学構造と耐熱性の関係を学習する。
4 重付加及び付加縮合により得られる高分子物質
ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂及びメラミン樹脂の合成について学習する。
5 ラジカル重合により得られる高分子物質(1)
ラジカル重合の開始、成長、停止反応の機構とその動力学的取り扱いについて学習する。
6 ラジカル重合により得られる高分子物質(2)
ラジカル重合の開始、成長、停止反応の機構とその動力学的取り扱いについて学習する。
7 ラジカル重合により得られる高分子物質(3)
溶液中のラジカル重合及び連鎖移動反応について学習する。
8 高分子物質の多分子性、構造異性
高分子物質の平均分子量、分子量分布、立体規則性及び構造異性体について学習する。
9 ラジカル共重合(1)
共重合の分類、共重合の組成式r1、r2を学習する。
10 ラジカル共重合(2)
共重合体中に存在するモノマー単位及びAlfley-PriceのQ-e概念について学習する。
11 イオン重合(1)
アニオン重合及びカチオン重合の触媒とモノマーの関係を学習する。
12 イオン重合(2)
イオン重合や立体特異性重合における生成高分子の立体規則性について学習する。
13 高分子の構造
高分子物質の立体配座、立体構造、結晶性、微細構造について学習する。
14 高分子の熱的性質(1)
高分子物質のガラス転移点について学習する。
15 高分子物質の熱的性質(2)
高分子物質の融点について学習する。


中間試験及び期末試験実施する。