科 目 | 現代思想文化論 ( A Study of Modern Thinking and Culture ) | |||
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担当教員 | 本田 敏雄 | |||
対象学年等 | 都市工学専攻・1年・前期・必修・2単位 | |||
学習・教育 目標 |
工学系複合プログラム | JABEE基準1(1) | ||
D2(100%) | (a) | |||
授業の概要 と方針 |
グローバリゼーションという語で特徴づけられる現代社会に生きる我々が日々直面している問題,個々人の存在感の希薄化等を,政治経済の問題としてではなく,むしろ地球規模で展開される文化史思想史の中の事件として捉える視点を学ぶ.自分たちの生き方を選び取るに際しても思想史の理解が重要となることを学生諸君に紹介し,今後多方面に進むであろう彼らの学問の方向に少しでも影響を与えることを期する. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【D2】 グローバリゼーションとは何かを理解する。 | 2 | 【D2】 グローバリゼーションの背景にある価値観を理解しそれと対立する価値観を学ぶ。 | 3 | 【D2】 それぞれの価値観の歴史的背景、展開、特徴を理解し、自分なりの解釈を確立する。 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | グローバリゼーションを成立させる要因を理解したかどうかを、試験又はレポートで評価する。 | |
2 | 効率性の理解とそれに対立する価値観とをどう理解したかを、試験又はレポートで評価する。 | |||
3 | 試験およびレポートにより、基礎的な概念を理解しているかどうか、そしてそれらを与えられたテーマに合わせて自分なりに展開する論述の完成度により評価する。 | |||
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総 合 評 価 |
試験70パーセント,レポート30パーセントで評価する | |||
テキスト | ||||
参考書 | 「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」:M・ウエーヴァー(岩波文庫) 「ギリシャ哲学と現代」:藤沢令夫(岩波新書) 「日本的霊性」:鈴木大拙(岩波文庫) |
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関連科目 | ||||
履修上の 注意事項 |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | 序論 この講義の射程 |
グローバリゼーションとは何か。思想史から考えるとは。 | |
2 | 現代におけるグローバリゼーションの動向とその本質理解のために |
現代のグローバリゼーションを支える経済的政治的システム資本の自己増殖 | |
3 | グローバリゼーションを思想的に支えるもの |
西洋の近代化を支えたもの(ピューリタニズム)効率性(よりよく、より早く、より多く) | |
4 | プラトン vs アリストテレス (価値と効率性をめぐって) |
二つの運動概念:エネルゲイアとキーネーシス | |
5 | 西洋思想の源泉に帰る (理性の普遍性の在り方) |
プラトン的な思考、アリストテレス的な思考 | |
6 | 西洋中世の普遍論争 |
普遍性を巡る対立の理解 | |
7 | イギリス経験論と大陸合理論(1) |
合理的という概念の解釈の相違 イギリス経験論 | |
8 | イギリス経験論と大陸合理論(2) |
大陸合理論 デカルトからヘーゲルへ | |
9 | 超越論的思考 vs 集合論的思考(1) |
自我概念 抽象的な思考 具体的な思考 | |
10 | 超越論的思考 vs 集合論的思考(2) |
実存について(かけがえのない自分とは) | |
11 | 東洋ないし日本の伝統(1) |
禅仏教と浄土教 | |
12 | 東洋ないし日本の伝統(2) |
西田幾多郎 | |
13 | 現代思想の諸相(1)価値 効率性 普遍性 科学性 |
科学的思考と伝統 | |
14 | 現代思想の諸相(2) 価値 効率性 普遍性 科学性 |
科学的思考と哲学的思考 | |
15 | 超越論的思考からの総括 |
自我概念を自分の内から抽象することはできない現代社会に生きる自分を見つめ直す | |
備 考 |
レポート、試験で評価をする。 期末試験を実施する。 |