【 2005 年度 授業概要】
科   目 制御工学 ( Control System )
担当教員 小林 滋
対象学年等 機械システム工学専攻・1年・前期・選択・2単位
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A4-3(100%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
自動制御関連科目の基礎的知識をもとにして、実際に対象を制御していくための具体的な方法について学習する。特にここでは制御系構成、設計法について、基本的なプロセス制御、サーボ機構、シーケンス制御の各システムについて制御系CADを用いながら学習する。



1 【A4-3】  線形時不変システムについて、伝達関数、周波数伝達関数、安定性、過渡特性、定常特性等基礎事項が理解できる。
2 【A4-3】  基本的な制御システムについて、CADを用いその特性グラフを描くなど、実際に使うための基礎資料を作ることができる。
3 【A4-3】  制御系CADを援用しながらモータと負荷系といった基本的なフィードバックシステムにおいて制御系の設計が行える。
4 【A4-3】  シーケンス制御について、基本的な要素の働きや、基本的な制御回路が理解できる。
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1 線形時不変システムについて、伝達関数、周波数伝達関数、安定性、過渡特性、定常特性等基礎事項が理解できているか、定期試験にて評価する。
2 基本的なシステムについて、CADを用いその特性グラフを描くなど、実際に使うための基礎資料を作ることがでるかレポート作成、提出により評価する。
3 制御系CADを援用しながらモータと負荷系といった基本的な機械システムにおいて制御系の設計ができるか、レポートや発表、定期試験により評価する。
4 シーケンス制御について、基本的な要素の働きや、基本的な制御回路が理解できるか、レポートや発表、定期試験により評価する。
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期末テスト70%、レポートや発表30%として評価する。
テキスト 「Matlabによる制御工学」:足立修一著(東京電機大学出版局)
プリント
参考書 「基礎制御工学」:近藤文治他著 (森北出版)
「制御工学」:下西二郎他著 (コロナ社)
「サーボアクチュエータとその制御」:岡田養二他著(コロナ社)
「PID制御の基礎と応用」:山本重彦他著(朝倉書店)
「ゼロからはじめるシーケンス制御」:熊谷英樹著(日刊工業新聞社)
関連科目  
履修上の
注意事項
本教科は、本科システム制御コース4年生、設計システムコース5年生で開講されている自動制御や、システム制御コース5年生での制御機器の発展科目であり、また専攻科にて開講されている航空工学概論の基礎科目である。

【授業計画( 制御工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 導入、制御系設計の概要
制御系の分類やその基本的な構成と、実際に制御系を設計する時の手順を学習する。
2 線形時不変システムと伝達関数
制御における構成要素やその伝達関数の基本事項について制御系CADを使い確認しながら学習する。
3 時間応答と周波数応答
制御における時間応答と周波数応答の基本事項について制御系CADを使い確認しながら学習する。
4 制御系の安定性と定常特性
制御における制御系の安定性と定常特性の基本事項について制御系CADを使い確認しながら学習する。
5 フィードバック制御系
フィードバック制御系における基本事項について制御系CADを使い確認しながら学習する。
6 開ループ特性に対する制御系設計仕様と閉ループ特性に対する制御系設計仕様
よりよい制御を達成するための、基準とすべき制御系設計仕様について学習する。
7 プロセス制御1
プロセス制御システムについて、実システムを例として取り上げ、その機器の構成と、基本システム要素のモデル化について学習する。
8 プロセス制御2
PID制御について、その内容と働き、いろいろな種類と特性、チューニング法について学習する。
9 プロセス制御3
フィードバックシステムにおいて制御系CADを用いてPIDチューニング法を学習するとともに実システムと比較する。
10 サーボ機構1
サーボ制御システムについて、実システムを例として取り上げ、その機器の構成と、基本システム要素であるアクチュエータのモデル化について学習する。
11 サーボ機構2
アクチュエータ、特にDCモータと負荷系における基本設計法を学習する。
12 サーボ機構3
フィードバックにより速度制御、位置制御を行うとき制御系CADを用いてゲインチューニングを行う等出力特性を比較、検証、学習する。
13 シーケンス制御1
スイッチ、リレーやタイマー等シーケンス制御を構成するときに用いる機器の種類やその働きを学習する。
14 シーケンス制御2
ラダー線図によりその制御タイミングと内容を表す方法の概要、シーケンス制御の各種実システムへの適用例を学習する。
15 プレゼンテーションと討論
身の回りに実際に使われている機械システムにおいてどのような、制御技術が使われているか、他の受講者に発表・説明する。


・中間試験を実施しない。
・期末試験を実施する。