科 目 | 有機金属化学 ( Organometallic Chemistry ) | |||
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担当教員 | 大淵 真一 | |||
対象学年等 | 応用化学専攻・1年・後期・選択・2単位 | |||
学習・教育 目標 |
工学系複合プログラム | JABEE基準1(1) | ||
A4-1(100%) | (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g) | |||
授業の概要 と方針 |
無機および有機錯体についての一般的基礎理論(歴史・命名法・結合の概念・電子構造・立体構造)について述べる。さらに、有機合成化学あるいは化学工業における有機金属錯体の役割を具体的な反応例を挙げて述べる。 | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A4-1】 錯体の構造と名称が記述できる。錯体の結合理論を原子価結合理論、結晶場理論、分子軌道理論のそれぞれを用いて説明できる。 | 2 | 【A4-1】 有機金属錯体の基本反応が電子論的に理解でき、化学工業における、触媒としての錯体の役割と反応機構が理解できる。 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 錯体の構造と名称が記述でき、錯体の結合理論を原子価結合理論、結晶場理論、分子軌道理論のそれぞれを用いて説明できるかを中間試験で評価する。 | |
2 | 有機金属錯体の基本反応が電子論的に理解でき反応式で記述できるか、また化学工業における触媒としての錯体の役割と反応機構が理解でき、その触媒サイクルが記述できるかを期末試験で評価する。 | |||
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総 合 評 価 |
中間試験45%、期末試験45%、レポートおよび学習成績10%で評価する。 | |||
テキスト | 「錯体化学の基礎(ウェルナー錯体と有機金属錯体)」渡部正利・矢野重信・碇屋隆雄著(講談社) |
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参考書 | 「化学選書錯体化学(改訂版)」山崎一雄・池田龍一・吉川雄三・中村大雄(裳華房) 「化学選書有機金属化学−基礎と応用−」山本明夫(裳華房) |
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関連科目 | ||||
履修上の 注意事項 |
有機化学、有機合成化学、応用有機化学の履修・修得を前提とする。加えて無機化学(錯体の命名)、分析化学(機器分析)の知識を必要とする箇所があるので復習しておくこと。 |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | 無機・有機金属錯体[I] |
無機錯体および有機金属錯体について、その発見に至る経緯と構造を解説する。 | |
2 | 無機・有機金属錯体[II] |
無機錯体および有機金属錯体について、配位数の概念、命名法を解説する。 | |
3 | 配位結合理論[I] |
錯体中の配位結合について電子対反発則および原子価結合理論を用いて解説する。 | |
4 | 配位結合理論[II] |
錯体中の配位結合について結晶場理論を用いて解説する。 | |
5 | 配位結合理論[III] |
錯体中の配位結合について分子軌道理論を用いて解説する。 | |
6 | 配位立体化学 |
錯体の立体構造を分子の対称要素と対称操作を用いて解説する。 | |
7 | 無機錯体の置換反応と安定度 |
無機錯体における置換反応と錯体の安定度について解説する。 | |
8 | 中間試験 |
9 | 有機金属錯体の結合と合成 |
有機金属錯体におけるM-C結合(COとの結合、オレフィンとの結合)について解説する。典型元素、遷移元素を用いた有機金属錯体の合成法について解説する。 | |
10 | 有機金属錯体の構造解析 |
NMRおよびX線結晶構造解析を用いた有機金属錯体の構造について解説する。 | |
11 | 有機金属錯体の基本反応[I] |
有機金属錯体における配位子置換反応、酸化的付加反応、還元的脱離反応について解説する。 | |
12 | 有機金属錯体の基本反応[II] |
有機金属錯体における挿入反応と脱離反応について解説する。 | |
13 | 有機合成と有機金属錯体 |
ニッケル錯体触媒、パラジウム錯体触媒によるC-C結合生成反応について解説する。ロジウム触媒によるオレフィンの水素化と異性化反応について解説する。アリルハライドへのCO挿入反応について解説する。 | |
14 | 化学工業における有機金属錯体[I] |
ポリエチレン合成におけるTiegler-Natta触媒の作用、Hoecst-Wacker法におけるPdCl2触媒の作用について解説する。 | |
15 | 化学工業における有機金属錯体[II] |
トランスアルキリデン反応、不斉錯体触媒(野依触媒)の作用、ヒドロホルミル化反応、酢酸合成(Monsanto法)について解説する。 | |
備 考 |
中間試験を実施する。 期末試験を実施する。 |