教員紹介(一般科)

今里 典子
IMAZATO Noriko   メール: TEL:078-795-3277
  • 職名
    教授  
  • 専門分野
    認知言語学・手話言語学
  • 現在の研究課題と概要
  1. 日本手話(JSL)の文法について

    日本固有の言語のひとつである日本手話(JSL)データを撮影記述し、分析を行っている。特に現在進行中の2つのプロジェクトでは、(1)移動事象をあらわすJSL表現において、状況設定の方法、述部の構成(語のつながりや語順)、経路の表現方法、ダイクシスなどを分析し、JSLの言語類型を明らかにした上で、同じ、あるいは異なる類型に属する音声言語の分析結果と比較対照すること、(2)一定の語が特定の環境において変化し、新しい文法要素を生み出す文法化がJSLでも見られることを実証的に示し、ソースとなる語の種類・意味、変化の過程・環境、生み出される要素の機能について、さまざまな音声言語の文法化と比較対照することを通して、JSLの構造と特徴を明らかにすることを目指している。

  2. 日本語基本動詞の意味記述

    幅広いレベルの日本語学習者や日本語を母語としない日本語教師をはじめ、日本語に携わる人々を対照に、日本語基本動詞に関する豊富な文例、詳細な意味記述、さらには語や例文の理解に必要な文化的背景解説までをも含む情報を、自由に検索利用できるweb上のコンテンツの形で提供することを目的とするプロジェクト(国立国語研究所)に参加し、日本語母語話者の直感のみならず膨大なコーパスに基づくデータを、認知言語学的視点により分析し、動詞の意味をネットワークとして記述し、ネットワークが構成される原理を明らかにすることを目指している。

  • 研究業績(主要3件)
  1. 「日本手話における主語/目的語標示の助動詞について」、
    『言語研究』第146号, 日本言語学会, 31-50, 2014
  2. ‘Sign Language Syntax’,
    “Handbook of Japanese Applied Linguistics”, Minami, Masahiko (ed.), Mouton De Gruyter, 483-510, 2016
  3. 「日本手話の移動事象表現」、
    『神戸高専研究紀要』第55号, 63-68, 2017
  • 所属学会、協会
    日本言語学会
    日本手話学会
    日本認知科学会
    関西言語学会
    英語コーパス言語学会
    日本英語学会
  • 担当教科
    英語、人文科学特講:手話言語学、英語講読
  • 華道部、美術部 顧問