科目名
機械実習【1年・必修・通年・3単位】
この授業の目的と概要
この授業は、機械工学科の学生としてものづくりの世界を知り、ものづくりのセンスを養う最も重要な授業の一つで、
ものづくりには必ず必要となる加工法の基礎について1年を通して体験および学習します。
金属(鉄)を1000℃以上の高温にして溶かしたり、刃物(工具)を用いてりんごの皮むきのように鉄を削ったりします。
高専に入学したばかりの1年生にとっては、大変印象に残る授業になるようです。工場見学が企画されることもあります。
具体的には、加工原理、加工方法、加工条件、加工現象、加工精度などについて学んでいきます。
「機械実習」という授業は3年生までありますが、1年では以下に挙げる“ものを形作るための三大加工法”について学びます。
- 金属(鉄)を高温にして溶かし、型に流し込む鋳造加工
- 硬い刃物(工具)で、金属を削る切削加工
- 金属を部分的に高温にして溶かし二つの部材をくっつける溶接加工
これらの加工法は、身の回りの金属製品に実際に使われている加工法です。
授業の様子
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【写真左】 鋳造加工の実習をしているところです。砂で金属を流し込む型をつくっています。
【写真中央】 鋳造実習で溶けた金属を型に流し込んでいるところです。溶けた鉄は約1500度近くの非常に高温になり,
まるで溶岩のように光を放ちながら流れます。
【写真右】 溶接加工の実習をしているところです。鉄どうしを溶接するところに集中的に非常に高いエネルギーを与え
鉄を高温にして溶かすために強烈な光が発生することから防護メガネをして行います。
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【写真左】 切削加工の実習をしているところで、事前に工作機械の使い方の説明を受けているところです。
【写真中央】 旋盤という工作機械で金属を削っているところです。旋盤加工では,一人一人が工作機械を操作して
作業を行います。
【写真右】 フライス盤という工作機械を使って,金属を切削しているところです。フライス盤は、金属を削って
平面や溝を掘ることができる機械です。
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【写真左】 見学の様子1
【写真中央】 見学の様子2
授業担当者から一言
機械工学における”ものづくり”の基本は、「ものを形作ること」です。機械工学では、主として金属材料(鉄鋼材料)を形作るための加工法について体験し学習します。
鉄が1000℃以上の高温で溶かしたり、硬い刃物でリンゴの皮むきのように削ったりと実際にものづくりの現場で使われている加工法が体験でき、ものづくりの魅力を知ってもらいたいと思っています。