応用化学科の専門科目


科目名

 化学工学量論【5年・必修・通年・2単位】

この授業の目的と概要

 化学製品を製造する場合、まず「どのようなものを作るか」を考えます。工場で実際に製造することが決まると、 「どうやって作るか」を考えなければなりません。この「どうやって作るか」を担うのが「化学工学」です。
 化学製品の製造は、主に化学反応を行い、不要物を取り除く工程で成り立ちますが、  その工程ごとにおける反応温度や反応器圧力の管理も必要になります。これらの操作や設計を行うための基礎を学びます。
 化学工学量論では、これまで学んだ「化学工学I」と「化学工学II」の理解を深めるため、様々な化学プロセスを例にとり「物質の収支」を学びます。

授業の様子

[写真左]化学製品製造に欠かせない精留塔のラボスケール装置 [写真右]常時反応するための流通管型反応器のラボスケール装置。中央の白い部分に触媒が入っている
【写真左】 化学製品製造に欠かせない精留塔のラボスケール装置
【写真右】 常時反応するための流通管型反応器のラボスケール装置。中央の白い部分に触媒が入っている

授業担当者から一言

 現代社会では、化学製品の製造を安全かつ低コストで行い、さらに環境への負荷も低減する製造プロセスの設計が求められています。 様々なプロセスについて学ぶことで、実際に工場の設計に携わる時に用いられるアイディアの基礎が身に付きます。 また、研究を行う上でも、「物質の収支」は重要となります。「入れた物質」より「出てくる物質」が少なければ、 思いもよらぬ反応が起きていたり、反応器から漏れている可能性があります。「収支」の考え方をマスターすることで、 ワンランク上の実験が行えるようになります。