編集後記

編集委員名簿
 
一般科  :小早川 健、吉川 敏郎
電気工学科:藤井 富朗
応用化学科:九鬼 導隆
事務室  :静観 圭一、祝 義孝
機械工学科:赤対 秀明
電子工学科:橋本 好幸
都市工学科:中西 宏

編集後記

 平成7年10月14日午前2時ごろ、震度4の地震が兵庫南部に発生した。真夜中にもかかわらず、とっさに飛び起きた。数秒の揺れが続いた。そのとき、脳裏にあの日のことが蘇ってきた。この揺れに続いて、またあのときのような大きな揺れが起るのではないか。緊張した。幸いに揺れはそのまま収まった。あの日からたった9カ月しか経っていないのに、当時の緊張感は既に忘れてしまっていた。あんな地震がもう起るはずがない。無理にでもそう思いたい。この真夜中の地震は、そんな気持ちに警鐘を鳴らすかのようであった。
 人間の記憶はすぐに風化する。未曾有の被害をもたらしたあの大震災を、風化する前に記録にとどめておく必要がある。すでに各方面で記録集や写真集などが出版されているが、神戸高専を中心とした記録集も残しておく必要がある。むしろ、我々には残す義務がある。そんな気持ちから、震災の後遺症が幾分和らいだ平成7年6月、本記録集の編集が始まった。目次作成のあと、各執筆者には夏休みを利用して原稿を書いて頂くようお願いした。そのあと原稿の回収、校正、編集と慌ただしい日々が続いた。高専研究会の委員はもちろん、各組織、各学科主任、各担任など、多くの教職員・学生のご協力により10章からなる記録集を作成することができた。ここに厚くお礼申しあげます。特に第9章は、全校教職員、学生による手記で構成されており、生の声を読みとることができる。この9章にはたくさんの学生から投稿があったが、残念ながら、ページ数の制約から掲載できないものもかなりあった。この場をお借りして、深くお詫び申しあげます。
 本記録集の編集にあたった平成7年度高専研究会の委員は次のとおりである。校正にまさにその力を発揮された小早川先生、吉川先生、パソコンの各種ソフトを駆使し、本文の全ページに渡って構成および出力に大いなる力を発揮された橋本先生、写真技術とパソコン処理により見事な表紙を作成された九鬼先生、出版予算を捻出された静観事務室長、祝庶務係長、高専研究会委員長として委員全体の取りまとめをされ、方向付けをされた藤井先生、勤務1年目という慌ただしい年に、原稿回収、校正に尽力された中西先生、多くの委員の方の力により、無事発行することができました。ほんとうに、ご苦労様でした。

(編集係:赤対 秀明)



震災記録集「阪神淡路大震災と神戸高専」

平成8年1月17日発行

発行元 神戸市立工業高等専門学校

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